rock-in-rio

1985年はモダン音楽の歴史上に残る二つの名前が誕生した年でした。伝説的ノルウェーのバンドa-haがデビューし、成功を収めました。そして、世界的に有名な音楽フェスティバル、ロック・イン・リオが初めて行われました。1991年、a-haは初めてロック・イン・リオに出演し、マラカナン・スタジアムの19万8千人の観客の前で演奏しました。有料チケットの観客動員数としては世界記録を樹立しました。

2015年はロック・イン・リオとa-haにとって30周年にあたる年です。a-haへ、二回目の出演の誘いがありました。2015年9月、a-haはロック・イン・リオに帰ってきます。特別なコンサートになることが約束されました。

a-haが1991年のロック・イン・リオIIに出演依頼された当時、バンドにとって依頼を断わりにくい状況でした。最初のロック・イン・リオは、City of Rock建設のために、1985年に行われました。10日間のフェスティバルの期間中に、140万人足らずの観客を前にクイーン、AC/DC、イエス、ロッド・スチュアート、ジョージ・ベンソン、ジェームズ・テイラーらがヘッドライナーを務め、アイアン・メイデン、ホワイトスネーク、オジー・オズホーン、B-52、スコーピオンズらも参加しました。

二回目のロック・イン・リオは、1991年1月に9日間行われました。この時の会場は、伝説に残るマラカナン・スタジアムです。ヘッドライナーを務めたのは、90年代始めを代表するアーティストたちでした。ガンズ・アンド・ローゼズは待望のアルバム『Use Your Illusion I and II』の仕上げを行っており、INXSは80年代の代表作『Kick with X』を引っさげて、プリンスは、映画『BBatman and Graffiti Bridge』のサウンドトラックでノッていた時期で、新バンド the New Power Generationを結成し、最新アルバム『Diamonds and Pearls』をリリース、ジョージ・マイケルは、高い評価を得たアルバム『Listen Without Prejudice Vol. 1』を発売したばかり、当時ニュー・キッズ・オン・ザ・ブロックは、世界一人気のある男性アイドルグループでした。

しかし、フェスティバルで一番観客を集めたのはa-haでした。西洋のメディアの中には、a-haがヘッドライナーに選ばれたのは不思議という論調のものもありました。リード・シンガーのモートン・ハルケットは1991年はバンドにとってヨーロッパと北米では曲がり角の時期にあったと語りました。「(ヨーロッパと北米では)最初の大きな波は収束しはじめていた。でも南米では特別な何かが起きていた。’二回目の波’ ’今までとは違う波’だった。」とモートンは説明しました。a-haが最初にブラジルをツアーしたのは1989年でした。まもなく会場はサッカー競技場になり、一晩で9万人もの観客を集めるようになりました。まるでブラジル中がa-haに夢中になっているように見えました。「ブラジルは僕らにとってとても特別な場所なんだ」とマグネ。この気持ちは3人とも同じであるようです。

a-haがフェスティバル出演のためにリオに到着した時のことをモートンは振り返りました。「すべて大きいので圧倒されたよ。」週の初めにガンズアンドローゼズのライブをこっそり見に行ったんだ。ステージの袖から16万人の観客を見た。素晴らしいギグで、初めてこんなに大人数の観客を目の当たりにした。自分たちの番が待ち遠しかった。」

ポール・ワークターにとってもこの時の演奏はその後のバンドの発展に重要な役割を果たしたと語りました。「ロック・イン・リオで演奏できたことは僕らにとってものすごく大きかった。僕らはスタジオ・ベースのバンドとして始まったので、ライブを心地よくできるようになるまで長い時間がかかった。ロック・イン・リオと南米ツアーをしている間にその域に到達できたと感じている。」

a-haが出演した夜は、デビー・ギブソン、インフォメーション・ソサエティー、ハッピー・マンデーといった様々なスタイルのアーティストが出演しました。(みんなそこにいるのだけど、同時にそこにいないんだ。言っている意味わかるよね、とモートンは思い出して笑いました。)コンサートの規模が大きいのはわかっていましたが、観客の数はもっと低く見積もっていました。「ステージに出る準備をしていたら、プロモーターのメル・ブッシュに呼ばれたんだ」とモートン。「まだ数を数えている最中だけど、有料チケットの観客数の世界記録になりそうだ」と彼は言った。「すでに20万人近い。記録は19万7千人だからそれ以上になりそうだ」と。

モートンはステージに上がった時のことをよく覚えています。「畏怖の念を抱く眺めだった。蒸し暑いリオの夜。ステージの上から20万人の力強い、美しい、熱烈な観客を眺めた。僕が知っているブラジルと南米がすべてその場に凝縮されていた。平等意識と一体感をいつも感じる。謙虚な気持ちになる。」

ポールにとっても観客は特別な存在のようです。「 当時、僕らはEast of the SunMemorial Beachのような内省的なアルバムをリリースした。エネルギーの爆発と僕らの曲を聴くために集まった大勢の人々は曲とすごく対照的だった。」

「1991年のマラカナン・スタジアムでの巨大なコンサートは、a-haのキャリアのクライマックスの一つだ」とマグネ・フルホルメン。リオで再び2015年に演奏する機会を与えられて断るわけにはいきませんでした。「フェスの30周年を祝うと聞いてこの依頼を断れなかった」とマグネは説明します。「さらにバンドの30周年記念と重なっているなんて。1000年ぶりのすごい波が岸に押し寄せてきている気分になった。引退したサーファーでもサーフボードの埃をはらって水の中に入るだろうね。」

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先にもご報告しましたが、a-haの30周年を祝う新しいデラックスアルバムがリリースされます。ロック・イン・リオの記念公演と同じく、嬉しいお知らせです。ワーナー・ミュージックから2015年にかけてa-haの素晴らしいパッケージが発売されることが決定しました。アルバム『Hunting High and Low』発売の30周年をお祝いするために、来年6月にスーパーデラックス版がリリースされます。リマスターされ、特典もたくさんついています。待望のa-haのデラックスアルバムシリーズは、2010年のリリースから新たに『Stay on these Roads』のニューエディションを皮切りに、『East of the Sun, West of the Moon』『Memorial Beach』も発売される予定です。『East of the Sun』には、DVDでは初となる『a-ha – Live in South America』がボーナスディスクとしてついてきます。2015年には、さらに『Hunting High and Low』『Scoundrel Days』のLP版もリリースされます。LP盤の復刻は今回初めてです。

翻訳:Mayumi 協力:Megumi Haraasa(http://www.a-hafansiteinjapan.com/


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